2016年2月19日金曜日

個人商店

私は1979年から1991年までの12年余りを東京で過ごしました。
最後の3年余りは、修行の身でありながらBMX RIOの店長を務めさせていただき、その後札幌へ帰郷しサムズバイクをオープンしました。

今回の旅は珍しく時間に余裕があったので、自分の所縁の地を訪ねてみる事にしました。

先ずは8年住んでいた街の様子を見に行きました。駅で言えば小田急線の和泉多摩川駅です!

駅は立体的に新築されており昔の面影は全くありません。道も大きく変わり交番も移動し 出た瞬間降りる駅を間違えたかと....(・_・;
しかし駅前商店街は昔のままです。

当時良く行ったラーメン屋は向かえ側に移転しています。

毎日のように行ってたスーパーは変わってないです!懐かしいなぁ〜。

住宅街にあった そば屋はこの駅前商店街に移転してます。
ああ〜食べたいけど お腹が空いてません。ご飯もののメニューも豊富でここの味は大好きでした!今度絶対来ようと心に誓いました。


ここは一番馴染みの店です!八百屋ですが、なんと音楽練習スタジオも併設されてるのです。

学生時代はバンドの練習しに良くこの扉を開けたものです。30年以上前の事ですが 未だにスタジオもやってるようです。すごいなー!

中を覗くと 当時の親父さんがまだ元気でした。全く変わってなくて感動して嬉しくて握手してもらいました。あの頃40代だった親父さんも80近いそうです!

人しか通れない細い路地の奥に私の住んでいた平家の小屋がありました。今はどうなってるんだろう?


えーーーーー!!信じられません!
当時のままの建物です。昭和の古民家です!

もう何年も使われてない様子ですが紛れもない私の住みかだった所です。25年ぶりの再会に驚きと感動!!

もう私がここを訪れることはないかもしれませんが、当時のままの姿を見せてくれて本当にありがとう!!

それにしてもぼろいなぁ〜良く残ってたなぁ〜^ ^

当時 よくマウンテンバイクで遊んだ多摩川の河川敷。昔と全く変わってない爽やかな大空間。 

自転車で何百回も昇り降りした階段。ここから毎日河川敷に登ってました。
BMXリオへの通勤もこの河川敷を利用してました。この階段は当時から全く変わってなくて妙に懐かしく感じました。

多摩川を散歩しながら駅に戻り 次は昔良く遊んだ街 下北沢へ。

駅舎は新築工事中で懐かしい姿はもう見れず仮設のような駅でしたが、外に出ると街の雰囲気は当時と全く変わってません。これぞシモキタ!

しかし一回りしてみると 当時の店は数えるほどしか残ってないのに気づき寂しい気持ちになりました。

雰囲気は変わってないけど、店はほとんど入れ替わってます。

自分が通ってた懐かしいレコード屋、楽器屋、服屋、雑貨屋はもう残ってなくてショックです。行きつけのハンバーグ店、定食屋、お好み焼き屋なども一軒残らず消滅。
せっかく当時の味を懐かしんで食べたいと思いシモキタに来たのに残念でなりません。事情はそれぞれでしょうが 個人商店と言うのは生き残るのが大変なんだなぁ〜と実感。

商店街の雰囲気は昔のままですが、一軒一軒の店が違うので懐かしい気持ちは萎え、渋谷に移動する事にしました。

私が2tトラックの運転手をやってた時代、毎日渋谷だけで80軒以上のお店に配達をしていました。細い路地裏の裏まで知り尽くしてる街です。

もちろん渋谷の方が下北沢よりもっと店や建物が新しくなってるけど、確実に今もやってる馴染みのカレー屋に行きたかったのです!

動揺で手が震えブレたみたいです。金曜日が定休日とはビックリ!orz

もう知らない店には意地でも入りたくないという気持ちになり 昔からあるチャンポン屋に入りました。安定の懐かしい味で満足でした。

大規模チェーン店や今流行りの店は元気そうですが、良心的で特徴のある個人商店がどんどん消えて行き 私にとっては何の魅力も感じない店が、派手な看板を競うように掲げている様子は残念としか言いようがありません。

もちろん私が時代遅れで 捻くれ者なのはわかります。そして新しい流行りに乗った店にも素晴らしい所はたくさんあるのも認めます。でも自分はどうしても頑固オヤジの居る店や個人商店ならではの特徴やクセを持ってる店に惹かれてしまいます。

今の世の中は新しいもの、より安くて新鮮でオシャレで便利で....というようなモノを求め過ぎてるような気がします。

昔行ってた店に久しぶりに行って 相変わらず営業していると とても嬉しく落ち着いた気分になれるのは事実です。

サムズバイクも生き残る為に 色々なチャレンジをしてきました。25年間やってこれたのは、それを見守ってくれたお客様のおかげです。本当に心から感謝しております。

今回の旅で原点回帰とまでは行かないですが、初心貫徹しながらも時代に合わせる さじ加減の難しさを実感しました。



「個人商店に頑張って欲しい!」

と強く感じた旅でした。