2016年2月14日日曜日

出土品

ビンテージBMXの中でも人気の高いハッチのトリックスターのフレームがサムズのバックヤードから出土しました。

コレです!今見ると プラットホームが懐かしいです!

プラットホームとは技を行う際にトップチューブに足を乗せ易くする為に増設されたパイプ部分です。
足を安定させて乗せられるステップの働きと同時に、効率良くフレームの補強、強度アップにも貢献する構造です。

またハローのマスターに代表されるようにトップチューブが2本になっているフレームもありました。



90年代初頭までは、BMXにはレーサーとフリースタイルという分類しかありませんでした。

現在はフリースタイルも細分化され、フラットランド用とかストリート用などにさらに分類されてます。

当時のフリースタイルBMXの特徴は

1 トップチューブにプラットホームがある。

2 ハンドルを回転させてもブレーキワイヤーが絡まらないシステムが搭載されている。(ジャイロシステムが代表的)

3 前後のハブ軸に足を乗せるペグ(ステップ)が付いている。

大まかに上記3つが特徴でした。

このトリックスターは、フロントフォーク自体にステップがあらかじめ付いてるのが特徴です!
この出っ張りは、中途半端で使いづらかったようです。かといってハブ軸にペグをつけると 邪魔になり、切り落としたり、違うフォークに差し替えるライダーも多かったです。

リアにもギザギザの付いたステップが付いてます!時代を感じさせますが、当時は馬蹄形のステップが流行りました。またコースターブレーキを固定するステーが時代を感じさせます。

コースターブレーキとは、べダルを逆に踏むとブレーキがかかるシステムで、リアハブにその機能が内蔵されています。ほとんどの製品はハブからアームが出ていて、それを固定しなければなりません。

フロントまわりの補強もステキな形状です!トリックスターはこのように重量を増やさないで軽量化に成功し、当時のフリースタイルフレームとしては抜群に軽かったのです。

余談ですが、このフレームにはあのマット・ホフマンが実際に乗って、ショーをやったという経歴があります。
ホフマンバイクスを立ち上げた頃、北海道に来てショーをやってる途中にホフマンのバイクがパンクしてしまい、このバイクにスイッチして、テールスピンやバックフリップをメイクしました。その時の驚きと感動は今でも鮮明に覚えています。
ヘッドにホフマンバイクスのステッカーが貼ってあるのはその名残りでしょうか...^ ^

難易度と危険度の高い技を 初めて跨がる他人のバイクでチャレンジしてしまうってイカレテます!しかもメイク!!一体頭の中はどうなってるのでしょう?私のような凡人には全く想像がつきません。

ちなみにマット・ホフマンはランページのリップから飛び出した高さが世界一としてギネスブックに載ってる方です!レジェンズ中のレジェンズです。

話が大きく逸れてしまいましたが、このハッチのトリックスターのフレームと当blog前々回「よこちん-2」で紹介したスピナーホイールを組み合わせて、「あるもの」を製作したくなりました。「あるもの」とは...もう少しだけナイショにさせてください!

完成したらもちろん紹介しますが、時間がかかりそうなので、途中経過の報告になるかもしれません。

お楽しみに〜なんて偉そうな事は言いませんが、私は楽しくて楽しくてしょうがありません!^ ^ニヤニヤ^ ^

最後に このフレームをroom 36に寄贈してくれたK氏(札幌のフラットランドレジェンド)に感謝します!

(寄贈されて数年経過し、バックヤードに放置してしまい存在すらも忘れていたので敢えて出土という表現をさせていただきました。m(__)m)