2015年6月8日月曜日

オフセット

A:上の画像の様に通常のリジッドフォークはベンドされていてヘッドチューブの中心の延長線上よりフロントハブ軸は前にオフセットした位置にあります。そのオフセットの量をFork Rakeと呼んだりしますが、ホイールベースやハンドリング特性に直接影響します。

B-1:ストレートフォークの場合は下玉受けの下で前方に角度をつけてオフセットさせるのが一般的です。ヘッドチューブに比べてフォークの方が明らかに角度が寝ているのがわかると思います。
こちらの手法は言ってみればクラウンに対してステアリングコラムの仕込み角度でオフセットを付けています!

B-2:似ていますが、クラウンに垂直にコラムを差込みレッグの生える角度に仕込み角度を付ける手法もあります。上の画像でわかりにくいかな...

C:こちらもストレートフォークですがハブを受けるエンドやプレートでオフセットさせてます。
BMXは伝統的にこの手法です!

D:最後に フォーククラウンの部分でオフセットさせる方法があります。フォークコラムの真横ではなく、斜め前方にクラウンを張り出させそこからレッグが伸びて行きます。

E:上記5つの方法がありますが、複合的に組み合わせる手法も存在します。

サスペンションフォークでは当たり前ですが ストロークするのでベンドフォークはあり得ません。(A)

世界初のサスペンション!RockShoxは
ステアリングコラムとインナーチューブの角度が明らかに違います!この構造は一番軽量化に有効です。

上から見ても一目瞭然ですね。
上記の手法のB-1と同じです!

MAG20も同じ手法ですが、若干フォークレイクが短くなってる気がします!
よりクイックなハンドリングが好まれる時代に突入したからでしょう!

MANITOUはフォークエンド部分を前にオフセットする4番目の Cの手法です。コラムの中心線上とインナーチューブの中心線が一致してます!

パープルのモノは初代マニトウのステコラで右はアンサーマニトウ2ですが、マニトウはクラウンに垂直にコラムを差し込むという手法を伝統的に採用してます!

右のSHOWAのフォークは一見フォークレイク短く見えますが、肩の部分でオフセットさせてるので、充分なオフセット量をキープしてます。
クラウンの部分でインナーチューブを前側にオフセットしてます。(Dの手法)

RockShoxのJudyの時代は
クラウンで少しオフセットさせ(D)、
エンド部分でさらにオフセット(C)。
二つの手法を組み合わせてます!

フレームのヘッドアングルが違うと同じフォークを使ってもハンドリングやストローク感は変わります。ハンドル周りで言えばステムの長さ、角度にも影響されます。
もちろんフォークレイクの他に、
フォーク自体の長さなども自転車の特性に大きく関わってきます!
フォークレッグが長過ぎると、ヘッドアングル、シートチューブアングル、BBハイトも全て変わってしまい、設計されてる本来の乗り味を失ってしまいます。もう深くて複雑でついて行けません。

純正のフォークから違うフォークに交換する場合は、フォークレイクの同じモノに交換するのが無難です!純正の乗り味が気に入らなくて 目的を持って交換する場合はそれに合ったフォークの選択が重要ですね。

私は上の5つの手法のメリットデメリットを全て経験したりまだ理解できておりません。今後研究したいですが どうやら授業料はまだまだかかりそうです。