そしてマウンテンバイクの場合 カンティーブレーキが主流だった時代のステムは 前ブレーキのワイヤーガイド及びアウターストッパーの役割を果たすために色々な手法を用いてました。
サイドプルブレーキの場合
説明するまでもなく、Vブレーキやディスクブレーキの場合も同様です!
マウンテンバイク以前のランドナーやキャンピングに使われていたカンティーブレーキの場合
マウンテンバイクの時代から、ステムを介するワイヤールーティーンが主流になります。
マウンテンバイクの誕生した当初はブルムースバーが主流でした。ブルムースバーは下の画像のようなワンピースものとステム部分とバーが分かれる2ピース構造のものがありました。
なかなかソソる構造です。2ピースのブルムースバーはRoom36には無いので画像が無くてすいません。どうしても見たい方は大量に所有している方を知ってますのでコッソリ教えます。^ ^
ブルムースバーからの流れで、ケーブルストッパーはステムが担当のする流れが出来上がった気がします!
有名なTIOGAのT-BONEはジョントマックが使った事でもかなりメジャーです!ほとんどのステムはこの構造だったと思いますが、ステムの上部にアウターワイヤーが入る径の穴があり、
段差をつけて下の穴からインナーワイヤーだけを垂らす手法です。
当時のレアなRooBarもそうです。
コチラはカーボンファイバー製です。
これに似たバーで皆さんもご存知のKLEINのミッションコントロールは違った手法です。
シンクロスも同じ方法です。
滑車を使ったタイプも魅力的でした!
サルサが代表的です。滑車の前のアウター受けからインナーワイヤーが滑車にかかって下に垂れるのですが、見た目ほど引きが軽い感じではありませんでした。
さすがHARO!発想がユニークです!
コチラの方法は、画像でわかりずらいですが、ステムの下に大小の穴が空いてます。前側の穴にアウターを入れてニュルニュルと押し込むと後ろ側の穴の出口寸前までアウターが通り、そこからインナーだけが出てきます。
上の穴が右にオフセットされてるのがわかると思います。これはバイクに乗車した状態で上から見ると、アウターを受ける穴が左側にある事になります。これはアメリカ人の100パーセントが左レバーが前ブレーキなので、美しくスムーズにルーテングする為です。
私も左レバーが前ブレーキなので好きでしたが、ほとんどの日本人は右レバーが前ブレーキだったのでオススメする事が出来ないステムでした。
またある意味頑固にマウンテンゴートの純正ステムの様にワイヤ受けは別につけなければならないステムもありました。
コチラのアウター受けは舌つきワッシャータイプではなく、敢えてアヘッド用を使ってます。ステムにあまり角度がなくルーテングに無理が出るので、受けの部分を少しでも下に持って行きたかったからです。前述の古いランドナータイプは理想ですが、入手困難です!
この時期 カンティーブレーキの他にローラーカムブレーキやUブレーキなどもありました。ブレーキ台座の位置がカンティー用とは違い これらをフロントに使う場合は稀でしたが、アウターストッパーが必要で 基本的にカンティーと同じくステムからルーティーングしました。
Vブレーキが主流になるとステムからアウター受けや滑車が消えて行きます。
またフロントサスペンションが普及し、ステムのアウター受け使うと サスがストロークするたびにブレーキのワイヤーに影響してしまうので使えなくなったのも原因です。
サスペンションフォークでカンティーブレーキを使う場合は、フォークブレースのアウター受けを使わなければなりません。
各社の個性をより鮮明に見せてくれたステムも こうしてシンプル化されてしまいます。
ステムが特徴的で楽しかった時代はこうして終焉しました。