2015年3月3日火曜日

世界

私もこの業界に入って30年程たちますが、まだまだ自転車の事は知らない事だらけです!日本の自転車も旧い歴史があり、世界となれば尚更です!

ルーム36に展示中の完成車で一番旧いマウンテンバイクです。ブランド名は「SEKAI」!!ずいぶん思い切ったブランド名だなと思いきや、日本のヤマグチ自転車の輸出仕様のブランド名でした。3年程前に友達がアメリカから買ってきてくれました。いわゆる逆輸入車です!1986年製と思われます!わたしが初めてMTBと出会った頃です!

“YAMAGCHI SPORTS FRAME SEKAI JAPAN”と書いてあります!

アメリカ人の方がSEKAIという単語を見て、意味がわかったとは思えませんが、なかなか遠大なネーミングに感心します!

ラグ仕様ですが、なかなかツボを押さえて作られております!






TANGEのMTB用パイプで、渋いガンメタのホリゾンタルフレーム!なかなか男前です!ステッカーのLOGOの色使いもなかなかセンスいいです!

当時のマウンテンバイクの特徴は、肩のあるフロントフォーク、カンティブレーキ台座、フロントトリプルギア、フラットペダル、クイックリリースシートスキュワー、ブルムースバー、サムシフター、太いタイヤ(26x2.125)とリム等ですが、コイツはそれらの条件をすべてクリアーしてます。

やるな、、、ヤマグチ^ ^


パーツはフルオリジナルではありませんが、メカ類はSuntour、リムはARAYA 、ブレーキ関連はDIACOMPE、ハブはSUZUE、クランクはSUGINOってところです。

タイヤは現行品の Charge splashbackというタイヤをあえてチョイス。このタイヤは旧車のレストアにオススメです。

ワイヤーの取り回しは、ランドナー色が色濃く残ってますが、それも時代を感じる要素ですね。

この頃からマウンテンバイクに押され、国産マスプロメーカーからランドナーが次々と姿を消して行く時代に突入します。

現在では、やはりランドナーの良さはしっかり見直され 確固たる地位を取り戻しています。また現代版のランドナーとしてSurly の Long haul Truckerは私の一押しです!自転車で世界一周などのアドベンチャーをしている方々のチョイス率が高いフレームなのも頷けます。

話が逸れてしまいましたが、このSEKAIというMTBはまだ完成形ではありません。今後納得してない部分に少しづつ手を入れて行きたいと思います。

私は88年〜95年くらいのマウンテンバイクが大好物だと何度も書いて来ました。その理由はフルリジットフレームが完成形になり、今のフレームと乗り比べても全く遜色ないどころか、むしろ良いとか面白いという時代だからです。しかもクロモリフレームが多いので丈夫でまだまだバリバリ元気に走れます!

またフレームサイズもスローピングフレームが出てきて、脚の短い私でも適正サイズがチョイスできるようになったのも大きな理由です。

それ以前のブルムースバー時代になると、フレームがホリゾンタルで大き過ぎたり、重すぎたり、乗り味がもっさりしていて、それはそれで楽しいのですが、快適まで到達していないフレームが多かったです。私の貧弱な脚と体力でも楽しめるフレームに乗りたいのです!

ところがこのSEKAIは、珍しく とてもフラットでクセのない素直な乗り味に感動しました。重さもさほど感じません。

やるな...ヤマグチ!^ ^

全く名前すら知らなかった30年前の自転車に乗って、あーでもない、こーでもないって言いながらニヤニヤしてる私を受け入れてくれる寛容な方のご来場をお待ちしております!

もちろんSEKAIはみんなのため、あなたのためにあります!いつでも試乗しに来てください(^O^)/